こんにちは!みたか・すりーばーど(@zombie_cat_cut)です。
今回は、漫画版『とある科学の超電磁砲』に登場している春暖喜美というキャラクターについて考察していきたいと思います。
上条さんの謎とも深くかかわってきそうで、考察しがいがありますね…!
『とある』シリーズの原作、漫画、アニメ全てのネタバレが含まれますので、ご注意ください!
とある科学の超電磁砲 とは
『とある科学の超電磁砲』は、原作:鎌池和馬、作画:冬川基、キャラクターデザイン:灰村キヨタカによる日本の漫画作品。KADOKAWAの『月刊コミック電撃大王』にて、2007年4月号より連載中。
漫画の最新刊はこちらのとある魔術の禁書目録外伝 とある科学の超電磁砲(15) (電撃コミックス)。
DVDやブルーレイも要チェックですね!
ちなみに、現在放映中のアニメ『とある科学の超電磁砲T』を無料で見返す方法はこちらの記事でまとめていますよ~。
春暖喜美の謎
春暖嬉美は、上条さんの『中の人』=『ドラゴン』のうちの一体、”天使型の竜”と同じものをその右手に宿しています。
しかし、なぜ春暖嬉美の右手に竜が宿ったのかは、現在でも明らかになっていません。
上条さんの『中の人』については、原作でも明らかになっていないので、春暖嬉美の謎は上条さんの『中の人』の謎の大きなヒントにもなりそうですね!
そこで、なぜ春暖嬉美の右手に竜が宿ったのか、”天使型の竜”の正体はなんなのかについて、検討しようかなと思います。
今回は、その前にヒントになりそうな情報をまとめていこう思います!
長くなってしまったので、結論だけみたい人は目次からまとめにとんでくださいね!
暗喩! 大富豪(大貧民)での”スペードの3”
春暖嬉美・鰐川雷斧・釣鐘茶寮の3人がトランプの大富豪(又は大貧民)をやりながら、超能力者(レベル5)の御坂美琴の話をしているときがありました(とある科学の超電磁砲15巻冒頭)。
その際、春暖喜美は「ジョーカーに勝てる最弱カード」として”スペードの3”を出していましたね。
これは、春暖喜美が、最強の超能力者である御坂美琴にも勝てる無能力者であることを暗に示しているものと思っていました。
しかし、後述の通り、春暖喜美の”天使型の竜”は、どうやら『幻想殺し』とは違う性能のようで、異能を打ち消すものではなさそうです。
容姿について
とある科学の超電磁砲15巻にデザインラフが掲載されており、そのコメントでは
- 天使をイメージした白いポンチョ(風になびくと羽っぽく見える)
- 下はボンテージ風の戦闘服(癒し系と肉食系の両極端な感じ)
とされていました。
たしかに、”天使型の竜”の能力を使用しているときはかなり天使っぽいです。
『天使』が重要なキーワードのひとつになっていそうですね!
過去について
『置き去り』(チャイルドエラー)
鰐川雷斧(5歳)、釣鐘茶寮(6歳)、春暖喜美(7歳)、白絹仄火(8歳)、青星鈴蘭(14歳)は、みんな『置き去り』(チャイルドエラー)だったようですね。
14巻で、初春が佐天さんに話していた都市伝説が伏線になっていたようです!
『猫被りのエマコ』
→ 猫を被ってるというと、鰐川雷斧ですかね?笑
『甘いもの好きのジークトウゴ』
→ クナイっぽいもの持っているので、釣鐘茶寮っぽいですね~。
『花齧りのラハエギーヨ』
→ 真ん中にいるので、春暖嬉美ということかな??
それぞれの名前は、狛江・豪徳寺・代々木上原という小田急小田原線の駅の名前を逆に読んだものなので、あまり深い意味はないのかも!
研究施設
近江手裏によれば、釣鐘茶寮が甲賀の里を裏切ったのには『暗闇の五月計画』が関わっているとのこと。ただし、『本館』には春暖嬉美の情報が伝わっていなかったようで、絹旗最愛や黒夜海鳥とは関係ないのかも!
春暖ら4人は、実験により、感情が一部欠落してしまっているようです。創約1巻で登場した舞殿星見と少し似てますね...。辛い・・・。釣鐘や雷斧の性格がアレなのも、実験の影響だったんですかね〜。
嬉美に竜が宿ったタイミング
上条さんがドラゴンを出したのは大覇星祭2日目~6日目の間の昼間。
とある女子生徒が貯水池で『白いニシキヘビ』(”天使型の竜”のシルエット)を目撃したのが、大覇星祭の夜。
そこから、3週間後以降の脱獄トライアルが始まっていますね。
都市伝説では、『白いニシキヘビ』が飼い主の家から逃げ出したとされてたので、上条さんの”天使型の竜”も上条さんの右手から脱走したということでしょうか。
外に出てみたら、迷子になっちゃったうえに、帰るところ間違えちゃったのかな・・・。笑
その3週間の間に、春暖嬉美は能力を宿した上に、その能力に気づいていた、ということですね。
家出中の”天使型の竜”の能力
使用している能力の情報
作中で判明している嬉美の能力はこんな感じでしょうか。
嬉美本人は、自分の能力は発現したことがないと言っているので、これらは全て”天使型の竜”による能力ということになりそうです。
AIMジャマーの影響がある(本人談)ので科学サイドの能力かと思ったんですが、科学サイドの能力にしては能力の幅が広すぎますよね...。
そこで、魔術の観点から、いくつか調べてみました!
『天使』と『雷』
この2つの単語で検索して発見したのが『ラミエル』という天使。
ラミエル(レミエル、ラムエル、ラメエル、Ramiel)は、天使の1体。その名は「神の雷霆」を意味する。
幻視を支配する存在であり、その力で地上の人間に神からのメッセージ(黙示)を伝えるとされている。
『エノク書1』6:9にはヘルモン山に集まって人間の女性と交わることを誓った200人の堕天使の頭の1体として「ラメエル」および「ラムエル」の2つの名前が出る。
幻視により神からの黙示を人に伝える、という部分は『ファティマの聖母』(後述)と似ていますが、関係はあるのかな・・・。
『塩化ナトリウム』と『聖書』
塩化ナトリウムになるってどういうこと?!と思って調べてみると、『ロトの妻の塩柱』というものが出てきました。
ロトの妻の塩柱は旧約聖書でソドムとゴモラの滅亡に関連した話で(『創世記』第19章)、ロトとその家族は神によって救われるが、逃げる途中は振り返るなと神に言われたのに、ロトの妻は振り返ったために塩柱にされたと言われているもの。
ただ、これは聖書の話なんで、作中でいうところの「オシリスの時代」の力になってしまうんですよね。うーん。
完全には馴染んでなさそうな『右手』
「吾も時間に余裕がなくてな」の意味
初春への説得の際、春暖嬉美は、自分には時間がないと言っていました。
考えられるのは、①能力向上施設での実験の後遺症で命の限界が近い、②”天使型の竜”が体から出ていくリミットが近い、といったところでしょうか。
美琴との対戦後、春暖嬉美の腕が変形していることからすると、②が有力ですかね。
”天使型の竜”が完全に春暖嬉美に馴染んでいるわけではなさそうです。
『恋査』との違いや共通点
春暖嬉美と似た事例としては、『恋査』がいますね!
新約7巻にで登場。能力者ではないが、背面内部の『編み棒』を展開して人体配線の設計図を変更することで、自分の体を他者の『能力の噴出点』とすることができる。
上条当麻の右手を自分に取り込もうとしたが、『幻想殺し』が『恋査』に流れ込んで手首の先に何かが集まった後、腕が風船のように膨らんで弾け飛び、さらに腕から凄まじいノイズが全身に広がり意識が混濁、機能不全を起こし気を失ってしまう
『恋査』はサイボーグであり、実質的に人間である部分は脳の視床下部の一部だけでしたが、春暖嬉美は生身の腕に、右手の中の一部を宿しているという違いがありますね。
嬉美がある程度能力を使えているのは、その違いによるものだという可能性は高いと思われます。
春暖嬉美の能力(無能力者(レベル0)の理由)
能力向上施設では、脳の一部を切り取り、又は肥大化させて能力にどんな影響がでるのかを実験していましたが、嬉美は数値に変化がなさすぎる、AIM拡散力場の放射量と一致しない、と言われていました。
その原因として、2つの可能性を指摘されていましたね。
- 能力の発動条件が揃っていない
- 発現しているにもかかわらず観測できていない
これを踏まえ、より多角的にデータをとってみた結果、研究者たちは
- 危険を伴う、万が一を考えれば生かしておくことすら危険
- 成功すれば文字通り世界が広がる
と、評していました。これらのことからすると、
- 幻想殺しのように異能の力を打ち消す・消去・使用不可・減退等させる
- 他人の異能を補助・強化・増幅させる
- 他人の異能をコピーする・奪う
など、他人の能力を前提とし、かつ強力な能力である可能性が高そうです。
ただし、AIM拡散力場の放射があるようなので、打ち消したり、消去したりするものではなさそうですね!
意味深な『mariophanie』
春暖嬉美の初登場時に、本人が歌っていたもの。意味は『聖母の出現』だそうです。
歌詞はこんな感じ。
"high on a throne" "pursue vain war"
"this was a vision of hell"
"our lady revealed to the children a vision of hell"
和訳すると、「王座に酔って、無益な戦争を追い求め、これが地獄の幻だと、聖母マリアは子供たちに地獄の幻を見せた」って感じですかね!
調べてみると、1916年春頃、ポルトガルの小さな町、”ファティマ”に聖母マリアが現れて、3人の子供に3つの啓示を与え、そのうちの1つが”死後の地獄の実在”だったみたいです(詳しく知りたい人は、”ファティマの聖母”で検索!)。
とあるシリーズで『聖母』といえば『後方のアックア』こと、ウィリアム=オルウェルですね。彼の使用していた『聖母の慈悲』という能力がこちら。
聖母崇拝術式による『厳罰に対する減衰』を基礎とする、『罰を打ち消す魔術』。転じて約束・束縛・条件を免れることもできる、という解釈により、呪詛を無効化したり、魔術の発動条件を捻じ曲げて虚像から本物の力を引き出したりも出来る。また、「神の右席は人間用魔術を使えない」というルールさえ無効化してしまうため、「人払い」などの通常魔術を行使することも可能。「無原罪の宿り」の如く「信仰によらずに原罪を打ち消す」神の右席の性質をそのまま形にしたような特性。
罰を『打ち消す』魔術という点では、『幻想殺し』と似ている気もしますね。
春暖喜美がもともと好きだったということは、もともとの能力と関係があるかも…?
まとめ
- ”天使型の竜”は『幻想殺し』そのものではない
- ”天使型の竜”はAIMジャマーの影響を受ける(本人談)
- ”天使型の竜”の能力は魅了・電撃・塩化の光など多岐にわたる
- 聖母との関連性
- 無能力者だが、春暖嬉美自身に能力はある(発現したことはない)
今回の記事は、こんな感じで情報をまとめるにとどめておきたいと思います!
考察は次回以降の記事で!
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以上、みたか・すりーばーど(@zombie_cat_cut)でした!