こんにちは！
みたか・すりーばーど（@zombie_cat_cut）です。
いきなりですが、禁書世界には、魔術サイドと科学サイドがありますよね。
でも、魔術と超能力って、統一した理論で説明可能らしい･･･！
これって読者でも、説明可能ってことなのかな？？
そこで今回は、魔術と超能力は統一した理論で説明可能なのか、検討していきたいと思いますよ！
『とある』シリーズの原作、漫画、アニメ全てのネタバレが含まれますので、ご注意ください！
とある魔術の禁書目録 とは
鎌池和馬のデビュー作で、「科学サイド」と「魔術サイド」が混在・対立する世界観を描いた作品である。2020年2月現在、電撃文庫（KADOKAWA）より、既刊49巻（本編48巻、短編集1巻）が刊行されている。
とあるシリーズ初見の人でも楽しめる内容になってますよ！
漫画版の最新刊 とある魔術の禁書目録(23) (ガンガンコミックス)もあわせてどうぞ～！
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魔術 ≒ 超能力
そうか、思春期の心性と薬物作用を網羅した超常誘発方式自体がかの僧院テレマの、いや、だとすると!? 科学と魔術？これ、こんなの、片腹痛いじゃない！ここにあるのが全部本当だとするなら、そもそも二つの世界なんか存在しない。たった一人の邪悪がそう見えるように切り分けているだけ!!世界は統一した理論で説明できてしまうじゃない！
引用：新約 とある魔術の禁書目録(17) (電撃文庫)
（太字は筆者による。）
これは、上里勢力の1人、豊山琉華がA.A.Aを見た際の言葉です。
そして、たった一人の邪悪ことアレイスター自身も、魔術と超能力の間には無限に等しいグラデーションが横たわっている、と表現しています（参照）。
魔術と超能力のそれぞれの理論を簡単にまとめるとこんな感じ！
【魔術】
異世界（＝『位相』）の法則を、強引に現世に適用して超常現象を起こし、世界に存在する等価交換の原則を騙して一の出費で十の成果を得る技術。
位相の衝突により飛沫（不幸）が生じる。
【超能力】
「自分だけの現実」と呼ばれる「認識のズレ」によって、ミクロな世界を歪めることで、マクロな世界に超自然現象を引き起こす。
能力者が魔術を使用すると、肉体に過負荷がかかる。
一見すると、大きく異なっている理論のように思えますが、本当に統一した理論で説明可能なんでしょうか･･･？
統一した理論で説明できるのか、実際にやってみよう！
HAMU zirou さんの動画がめっちゃわかりやすい！
まずは、超有名考察動画であるHAMU zirouさんの動画をみてみましょう！
【とあるシリーズ考察】とある世界の考察 後編③『上条当麻に残された二つの謎』『[先の領域]』
【動画の内容の一部まとめ（簡易版）】
＜超能力に関する３つのポイント＞
- 『能力者”一人につき一つの能力”という”絶対的”なルール』の存在
- 『位相にたまっている力には最初から性質が付与されていること』
- 『滝壺理后の能力の手順』（AIM拡散力場を媒介に自分だけの現実に干渉）
『自分だけの現実』の正体とは、能力者が己の内に構築した常人とは異なる法則が働く「位相」――言い換えるならば『自分だけの位相』であり、能力の正体は、この『自分だけの位相』の法則によってミクロな世界を歪める『異能の力』である。
この『自分だけの位相』から（無自覚に）漏れ出した力がAIM拡散力場。
そして、己の「位相」から力や法則を引き出すのに”本来的”には「演算」は不要だが、しかしながら”原理的”に能力の発動には『自分だけの位相』の観測に成功した「脳」が不可欠。
㊟ 根拠となるのが一方通行の翼がいずれも背中から噴出していること。
めっちゃ説得的･･･！
あくまでもここに記載したのは自分で理解したものの一部を短くまとめたものです。
動画のほうが絶対にわかりやすいので、ぜひ動画を自分で見てみてくださいね！
検討事項
上の動画の結論を一言でいえば、
『自分だけの現実』＝『自分だけの位相』。
そこで、この結論をもとに、自分なりに魔術と超能力の関係について検討していきたいと思います！
検討事項はこちら！
- 既存の神話伝承に頼らない魔術の存在
- 『能力者の絶対的ルール』と『位相にわだかまるエネルギー』
- 超能力によって『飛沫』は生じないのか
- 能力者が魔術≒超能力を使用しても副作用が生じないのは何故か
- 蛇足：『飛沫』＝『副作用』？
既存の神話伝承に頼らない魔術の存在
魔術とは、異世界（＝『位相』）の法則を、強引に現世に適用する技術。
その発動手順はこう！
①【魔力の精製】
自分の生命力（人間の体に元から流れているエネルギー）から『魔力』を精製。
個人の魔力以外にも、地脈・龍脈のような惑星を廻るエネルギーや、天使の力（テレズマ）のような別位相のエネルギーも魔術に利用できるが、最初から性質が決まってしまっているため、使うエネルギーに合わせて魔術を選ぶ必要がある。
②【『記号』を示して『異世界の法則』を現世に持ってくる】
魔力が得られたら、自分の血管や神経、霊装に魔力を通し、身振り手振り・呪文の詠唱・文字の筆記・道具の使用などの方法によって魔術的な『記号』を示し、『記号』に応じた「異世界の法則」を現世に持ってくることで発動。
基本的には神話や伝承をモチーフにした『記号』が用いられる。
（例）神話に登場する伝説の武器を『記号』として用いれば、伝説の武器が起こした宗教的奇跡を再現できる。
しかし、厳密に言えば、神話伝承に頼らず全くのゼロから記号を構築することも不可能ではないらしいんですよね！
「異世界」の多くが宗教から作られ、魔術に最適化された神話だけが現代に残っているらしく、大抵の場合、既存の神話を参考に記号を探したほうが効率が良い。
ゼロからの構築は神話を新しく創作することに等しく、だからこそ魔術師は、神話に基づく記号を使用する。
つまり、魔術側からしても、『自分だけの位相』を構築することは可能ということがわかります！
『 能力者の絶対的ルール』と『位相にわだかまるエネルギー』
能力者の絶対的ルール
この点については、上記動画の中でも触れられているところですね！
まず、学園都市では、２つ以上の能力を持つ多重能力者（デュアルスキル）は、脳への負担が大きすぎるため実現不可能とされています。
これが、上記動画でいう『能力者１人につき１つの能力』という絶対的なルール。
では、なぜこのようなルールが存在するんでしょうか？？
実は、動画からもわかる通り、『自分だけの現実』＝『自分だけの位相』と解釈すれば、この理由も説明できてしまいます･･･！
以下、自分なりに説明していきたいと思いますよ～。
位相にわだかまるエネルギー
魔術の世界には、天使の力（テレズマ）というものが存在します。
作中では偶像の理論によって集められ、魔術行使の際や霊装に込められるなどして各所で利用され、十字教徒なら誰でも借りている。
バードウェイはこれを「同じ世界の別位相に溜まっている力」と表現。
そして、天使の力（テレズマ）は人が生み出す魔力のように融通が利く力ではなく、『風』や『土』など、保有する性質が最初から定められており、属性に対応した用途でしか使えない。
このことから、『位相に溜まっている力には最初から性質が付与されている』ということがわかります。
『能力者１人につき１つの能力』である理由
- 『自分だけの現実』＝『自分だけの位相』
- 位相に溜まっている力には最初から性質が付与されている
この２つを前提にすると、『自分だけの位相』に溜っている力にも最初から性質が付与されている、ということに！
そうすると、能力者は、位相に溜っている『最初から性質が付与された力』を使っているからこそ、１つの能力しか使用できない、と考えられますね！
そして、この『自分だけの位相』から（無自覚に）漏れ出した力がAIM拡散力場。
これに気付いたHAMU zirouさん、すごすぎない･･･？
超能力によって『飛沫』は生じていないのか？
魔術≒超能力だとすると、超能力の使用によって『飛沫』は生じないのか？という疑問が出てきます。
別世界の法則を現実世界に適応する魔術理論は、その過程で悪戯に位相を束ね、掴み、衝突を誘うことで、位相と位相がぶつかり合い、火打ち石の火花のように歪みが生じ、多かれ少なかれ「火花・飛沫（運命）」を撒き散らす。
位相同士の軋轢が生むこの飛沫は現世に薄く広く影響し、運命として確実に顕れ、現実世界の誰かに『不幸』という形で押し付けられ、運命や理不尽な死、不幸な事故、人々の巡り合わせやコイントスの裏表にさえ干渉する。
つまり、禁書世界では、魔術を行使すればするほど『不幸』が誰かに押し付けられ、やがては「不幸による理不尽な結末」が世界のどこかで発生することになる。
『自分だけの現実』＝『自分だけの位相』だとすると、超能力を使用する際にも、位相同士の軋轢が生むこの飛沫が生じている可能性もある･･･？
しかし、その飛沫を憎むアレイスターが超能力の理論を構築しているはずだから、超能力からは飛沫が生じないように理論構築しているはず！
そこで、自分の中で２つの仮説をたててみました！
- この飛沫は、折り重なるように存在する異世界（＝『位相』）が衝突した際に生じるもの。『自分だけの位相』は、能力者の内側に存在するものだから、他の『位相』とは衝突しない。
- 地脈・龍脈のような惑星を廻るエネルギー、天使の力（テレズマ）のような別位相のエネルギー等をそのまま利用する場合には、そもそも位相同士の衝突を誘発しない。
どちらもありえそうだとは思うんですが、個人的には①【自分だけの位相は能力者の内側に存在する】説を推しておきます！
能力者が魔術≒超能力を使用しても副作用が生じないのは何故？
次に、魔術≒超能力だとすると、能力者が魔術≒超能力を使用しても副作用が生じないのは何故？ という疑問が出てきますね！
副作用が生じる原因についてはこちらで解説しました！
能力者が魔術を使用すると『回路が違うから肉体に過負荷がかかる』らしいですが、ここでいう『回路が違う』というのはどういうことなのか。
ここでヒントになりそうなのが、マダム・ホロスの地脈理論（変則の裏技スクライング）。
曰く、「持ち主が生命力を魔力に精製しなくても道具が地脈から力を吸い上げて術式を行使できる」ので「能力者でも副作用なしで魔術を使える」とのこと（参照）。
つまり、超能力は『自分だけの位相』の力を使うもので、魔力を使用しないから副作用は生じない、と考えることができそうです！
蛇足：飛沫と副作用って似てない･･･？
なんとなく、『飛沫』と能力者が魔術を使用した場合の副作用って似ているかも･･･？
もしかしたら、能力者が魔術を使用した際の副作用の正体は、自分が魔術を利用したことで生じた『飛沫』なのかもしれない！
というのも、アレイスター＝クロウリーが開発した術式の一つに、自分が魔術を使用するたびに発生する『飛沫』の落下地点を、人為的に操作することができるというものがあります。
新約１９巻以降では自身に火花が当たるよう調整していますが、上条さんとの戦闘でも、「霊的蹴たぐり」の火花を上条さんにぶつけていましたね！
つまり、アレイスターは現在、『飛沫』をある程度コントロールできている、ということ。
そうすると、超能力の理論を構築したアレイスターは、能力者が既存の魔術を使用した場合、『飛沫』を使用した者自身に負担させるように設定していたのかも！
まとめ
というわけで、『自分だけの現実』＝『自分だけの位相』と解釈することで、魔術と超能力はかなり整合的に説明が可能になるような気がしますね！
『自分だけの現実』＝『自分だけの位相』
- 魔術サイドからも『自分だけの位相』の構築が可能
- 能力者は、『自分だけの位相』に溜っている『最初から性質が付与された力』を使っているからこそ、１つの能力しか使用できない
- 『自分だけの位相』から（無自覚に）漏れ出した力がAIM拡散力場
- 超能力によって『飛沫』は生じないのは、『自分だけの位相』が能力者の内側に存在しているから（仮説）
- 能力者が自身の能力（≒魔術）を使用しても副作用が生じないのは魔力を精製していないから
- 蛇足：『飛沫』＝『副作用』？
それでは、今回はここまで！
以上、みたか・すりーばーど（@zombie_cat_cut ）でした。
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なお、本ブログに掲載されている全てのことは、実際の宗教、魔術などとは、一切関係ありませんのでご注意くでさい。
