こんにちは!
みたか・すりーばーど(@zombie_cat_cut)です。
創約 とある魔術の禁書目録(5) (電撃文庫)が発売~!!
ということで、これまでの感想はこちら。
▶︎創約5巻 第二章 感想:ライブアドベンチャーズインワンダーランド!
長かった感想も今回でラストになります!
それでは、終章の感想をいってみましょう。
『とある』シリーズの原作、漫画、アニメ全てのネタバレが含まれますので、ご注意ください!
とある魔術の禁書目録 とは
鎌池和馬のデビュー作で、「科学サイド」と「魔術サイド」が混在・対立する世界観を描いた作品。2020年2月現在、電撃文庫(KADOKAWA)より、既刊49巻(本編48巻、短編集1巻)が刊行されています。
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【原作小説】
【コミカライズ・スピンオフ】
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- とある科学の一方通行 全12巻
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終章 感想
タイガー&ホース
事件解決!!
・・・・・・かと思いきや?!
登場したのは、アンナ=シュプレンゲル。
巻末に登場するアンナほど、不穏なものはないんだが・・・・・・。
意外とすぐに帰って行きましたね!
トラウマの上条さんは、霊装かなにか疑っていましたが、『薔薇の冠』には、なにか意味があったのかな?
ロザリオは、カトリック教会において聖母マリアへの祈りを繰り返し唱える際に用いる数珠状の祈りの用具。ラテン語の rosarium(バラの冠)に由来するもので、一般的な説では、珠を繰りながら唱える祈りがバラの花輪を編むような形になるからと言われている。
「欲」と「隙間」と「せんせい」と
「なに、今度はそういう欲にでも潜り込んだの?」
「いいえ、せんせいは少女のせんせいなんだけど、でも、ここに少女が冒険できる『隙間』はありませんでした」
引用:創約 とある魔術の禁書目録(5) (電撃文庫)(太字は筆者による。)
神様になりたい、不老不死の体が欲しい、自分を馬鹿にした学会を見返したい。
ここの文章から推測するに、アリスの魔術『ライブアドベンチャーズインワンダーランド』は、そういった人の欲に潜り込んで発動させる術式ということでしょうか。
術式対象の人間を「せんせい」と呼んでいるのかな?
ちなみに、元ネタとなる『不思議の国のアリス』においては、不思議の国への導き手となる白ウサギ。
この白ウサギは、アリス・リデル(アリスのモデルとなった少女)の『かかりつけの医者だった人物』がモデルだと言われているそう。
つまり、『冒険への導き手=白ウサギ=せんせい』ということなのかもしれませんね!
ヒロイン化の伏線か・・・?
「ライブアドベンチャーズインワンダーランドを突っぱねられた時点で、まあ、分かっていた事なのよ。あはは、ほんとのほんとにイイ人ほど少女は必要とされないものですから」
「あらまあ、『彼女達』にも誘惑を振り払えなかったというのに」
「でしょ? せんせいはすごいのですっ☆」
寂しげ、でもどこか誇らしげに語る少女。
「彼女達」って誰のこと?
と思いましたが、最後まで読むとわかりましたね!
アリスも、利用されていることを理解しているということか・・・・・・。
上条さんには、宣言通り、ぜひアリスを暗闇から引きずりあげて、幻想を殺してあげてほしいですね!
恩人であるアリスが連れて行かれるのを、なんとか止めようとする上条さんでしたが、体は指一本動かず。
「・・・・・・本当に、わらわも最初からそうしていれば良かったかしら」
これは・・・・・・!!?
アンナがヒロインになっていた世界線もあったということか。
それともまだ遅くはないのか・・・・・・?
誰かに庇護してもらいたいアンナの目的や行動は、なかなか読めませんね。
さて、暗闇へと帰ろうとするアンナとアリス、少女の2人。
「今回についてはあなたのためにもなると思うわよ?」
これは、「今ついてきたらアラディアたちにボコボコにされるぞ!」っていうことかな?
でも、それ仕組んだのおまえじゃん!?
アラディア、ぶちぎれ!
ようやくアジトに帰宅したアリスに対して、怒ることもなく「そろそろ本題に入りましょう」と促すアラディア。
ライブアドベンチャーズインワンダーランドを自分たちの計画に組み込めるなら安いものだ。
アラディア含めたそうそうたる面々がアリスを頂点としていた理由は、ここにあったんですね。
数々の伝説たちがなしえないことも、アリスだったら実現させられるってことか・・・・・・。
しかし、上条当麻と出会ってしまったアリスの返答は、
「やっぱやめたっ。 そういうぐちゃぐちゃはせんせいが喜ばないですし」
楽しそうに会話するアンナとアリス、気分で動いて全てを破壊していく2人の少女。
「『彼』なら世界をどうするかしら?」
アンナとアリス、似たもの同士ではないにしろ、通ずる部分があるみたい。
一方、アラディアはアリスにぶちぎれ!
しそうになる感情を、なんとかアンナに向けていましたね。
アンナが上条当麻の話をアリスにしなければ。
伝説級を相手に一枚上手のアンナ、恐ろしすぎるだろ・・・・・・。
アリスの機嫌だけは損ねるな、というたった一つの絶対なルール。
結果、伝説たちの恨みの対象は、上条当麻へと移っていきます。
あ、これ上条さん狙われるやつだぁ・・・・・・。
アリスの魔術
アリス=アナザーバイブル。
ここで、彼女だけが使える術式『ライブアドベンチャーズインワンダーランド』に関する情報を、あらためてまとめておきましょうか!
- 「あちこちに冒険へ出かけてはあらゆる法則や定義を繋ぎ合わせて意味を与え、しかも全世界へ波及させる」魔術。
- 「辻褄を無理にでも会わせていく」もの。
- 論と論が繋がっていなくても、「冒険して新たな順路を開拓」することでそこにブリッジを架けられる。
- いわば、こじつけや偏見を現実にする力。
- 本来なら繋がりのないもの同士を連結し、ありえない仮説や理論を安定化させ、最適以上の現実を創る。
- しかし、「自分では何も生み出せず、他人の胸を覗いてその中を旅して回」る。
- 「例えば目で見たのにはっきりしない第六位」の能力とかとは異なり、魔術。
- ただし、魔術らしからぬことに、アリスにしか使えない。
- 「神様になりたい、不老不死の体が欲しい、自分を馬鹿にした学会を見返したい・・・・・・。少女も色々極彩色の冒険はしてきましたけどっ、これは流石に初めてかもです」
- 「なに、今度はそういう欲にでも潜り込んだの?」
- 「ここに少女が冒険できる隙間はありませんでした」
新しい神話や法則そのものを作りだし世界に適用してしまう、おそろしい能力。
あ、だからアナザーバイブル(もうひとつの聖書)ってこと?
アリス、いったい何者なんだ・・・・・・?
上条さんを相手にしているときは、いつも笑顔で柔らかい雰囲気だから、あんまり怖いイメージはなかったけど。
だからこそ、アラディアの抱いているイメージとの乖離が不気味に思えてくる感じ。
アリスが怒りを爆発させたら、いったいどうなるのか・・・・・・。
あとがき(上条当麻と浜面仕上では何が違ったか?)
というわけで、ここまでが終章ですが、せっかくなので『あとがき』の感想も!
【上条当麻と浜面仕上では何が違ったか?】
つまり、何故そうなったのかという原因の究明や、悪性の力を工夫して善性の行為に置き換えられないかといった結果を改変する努力を怠ったまま戦闘に突入してしまったため、相手のフィールドに乗せられてしまい、悲劇の発生を止められなかったという訳ですね。
なるほど。
たしかに、浜面仕上のほうは終始、巻き込まれている印象だったかも?
いざとなれば『ニコラウスの金貨』に頼れてしまうという状況も、良くなかったのかもしれませんね。
【上条と鉄装はどこがどう違ったのか?】
今回、2人の共通点としては、本文でもありました通り。
敵味方の陣営に関係なく凶悪犯と手を結び、一つの目的のために『ハンドカフス』に出てきたテクノロジーを終結させる。
『アリスの時』に、上条は自分でそんな道を選んだはずだった。小さな指先で手を掴んでもらって導かれながら。しかし、それを外から眺めるとこんなにも歪んで見えるものなのか・・・・・・。
柔軟な対応によって人と人との衝突を避けて選択肢を増やし、清濁を併せ呑んで悪性を使い倒す警備員。
怖い先生になりたかった鉄装綴里。
しかし、ルールのない正義はただの犯罪者。
うーん、なかなか難しい問題だ!
アレイスターの動向
最後はアレイスターの動向について。
どうやら、学園都市の検索能力を利用して、『切り札』を用意していた様子。
見つけたのは100年以上前の遺体が今も清潔に保存されている施設の場所。
「・・・・・・ハロー、アンナ=キングスフォード。ウェストコットやメイザースの恩師にして、あの女の原型の一つとウワサされる魔術師よ。それじゃあ、そろそろ反撃開始とし洒落込もうか」
かっこいいんだよなー!!
失敗や敗北を免れなくとも、思わず手を差しのばしてしまう『人間』らしさ。
最低で変態だけど、脳幹先生と同じ気持ちになっちゃうよね。
なかなか、嫌いになれないというか、なんというか。
どこで失敗するかはわからないけども、ぜひともアンナに一撃くらわせてほしいところ!
「チ○コはロマンの塊だ」
台無しなんですけどー!!!!
アンナ=キングスフォード(1846-1888)について
新約22巻での記述を引用しておきますね。
また別の説としては、メイザーズの知人にして恩師の女性魔術師アンナ=キングスフォードをモデルとした架空の達人だったというものもある。
以下、少し調べてみたものをまとめました。
- 1846年9月16日、出生。
- 「マグダラのマリアの訪問」を経験し、1870年9月、カトリックに入信。
- 1880年7月22日、 医学博士の学位を取得。
- 1882年、「天使の訪問」に啓示を受け、神秘キリスト教を提唱するようになる。
- 1883年1月7日には神智学協会ロンドン・ロッジの会長に選出される。
- 1884年5月9日、新たに「ヘルメス協会」を組織。
- 1888年2月22日昼、ロンドンにて肺炎が原因で死去(41歳)。
アンナ・キングスフォードは英国ヴィクトリア朝の神秘主義者にして社会活動家。初期の女権論者であり、動物実験反対運動の指導者。
信奉者にとっては女神の化身にして預言者、反対派に言わせれば家庭を顧みない性悪女にして背徳女。彼女ほど美しい女性はいなかったという。
アンナの神秘キリスト教思想は聖書のヘルメス学的解釈を中心として東洋と西洋の融合をはかるものであり、カバラやグノーシス、スーフィズムまでをカヴァーする。この傾向は、「ヘルメス協会」の名誉会員であったウェストコットやマサースの「黄金の夜明け」団にも引き継がれているといえよう。
今度の舞台はロンドンかな?
まとめ
ということで、以上、創約5巻の感想でした!
『絵本の隙間』から始まり、『未知』と書いて『スキマ』と呼ばせる最後まで。
めちゃくちゃ面白かったですねー!!
しかし、相変わらず、アンナの目的というか、計画がよくわからない・・・・・・。
今回、アリスと関わった理由はなんだったのか。
単に、アレイスターや上条当麻を相手にするための戦力?
それとも、自分の目的に関わってくるのか。
そもそも、計画なんてないのかもしれないけど!
といったところで、今回はこの辺で。
以上、みたか・すりーばーど(@zombie_cat_cut )でした!
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