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【小説】『とある科学の超電磁砲』第三章 初春飾利もマジメに仕事する【感想(ネタバレ注意)】

こんにちは!

みたか・すりーばーど(@zombie_cat_cut)です。

 

というわけで、6月10日、小説とある科学の超電磁砲 (電撃文庫)が発売となりました!!

 

これまでの感想はこちら。

【小説】『とある科学の超電磁砲』豪華イラスト&序章 

【小説】『とある科学の超電磁砲』第一章 白井黒子は躊躇わない 

【小説】とある科学の超電磁砲 第二章 佐天涙子のドロドロ血祭りパラダイス☆

 

今回は、『第三章 初春飾利もマジメに仕事する』の感想です!!!!

『とある』シリーズの原作、漫画、アニメ全てのネタバレが含まれますので、ご注意ください!

とある魔術の禁書目録 とは

鎌池和馬のデビュー作で、「科学サイド」と「魔術サイド」が混在・対立する世界観を描いた作品。2021年5月現在、電撃文庫KADOKAWA)より、既刊56巻(本編53巻、短編集1巻)が刊行されています。

そして、今回発売となるのが超電磁砲」15周年を記念し、美琴たちの日常を鎌池和馬が描いた小説『とある科学の超電磁砲 』!!

【原作小説】

【コミカライズ・スピンオフ】

第三章 初春飾利もマジメに仕事する

イグジットApp』。

それは恐怖を感じることもなく、本当に死ねる絶対自殺ツール。

風紀委員ジャッジメント』活動第一七七支部では、そのツールを現在調査中!

御坂美琴白井黒子が実働部隊、初春飾利が情報関係を担当しているようです。

 

元々は健康管理ツールだったが、マッサージチェアの制限を解除することで人間折り畳み処刑マシンにする代物。

もっとも、佐天涙子の言うとおり、マッサージチェアの暴走だけでは痛みにより自殺を完遂できない。

そこで、もう一つ必要なのが、強いアルコール

効率的に意識を飛ばすことで、抵抗も逃走も不可能になる、と。

 

日常的なものを利用した、安易な自殺方法。

おっそろしいことを考えるね・・・・・・!

さすが学園都市、犯罪もハイテクでイマドキです。

とりあえず、これがフィクションで良かったわ・・・・・・。

 

御坂美琴白井黒子初春飾利、そして佐天涙子の4人は、『イグジットApp』の根絶をめざし、開発者を潰すため行動を開始します!

おっとり捜査

そこで、4人が考えたのは、おとり捜査

しかし、御坂美琴白井黒子は今までの行動で目立ちまくった結果、裏界隈から思いっきり警戒されている状態。

加えて、佐天涙子は異論無しの『極限トラブルメイカ』。

結果として、囮に選ばれたのは小動物系女子、初春飾利でした。

ただし、超能力者レベル5御坂美琴空間移動テレポート白井黒子による分厚いサポート付き!

 

そうは言っても、初春飾利は運動音痴を極めた中学1年生。

前衛で、本当に大丈夫か・・・・・・??

と思っていたら!!

無線はノイズで聞こえなくなり、目の前で急に消える初春の姿。

後方には、焦る御坂美琴白井黒子

いったい何が起きたのか・・・・・・!?

 

真相はこうです。

道路の下、暗渠あんきょ(地下に埋設した水路)に誘い込まれた、だけ。

手品の答えは往々にしてシンプルなもの、だそうで。

誘い込んだのは、褐色金髪の女子高生

 

売人と思しきこの人物と接触した初春は、懐へと入っていくため、言葉巧みに仕掛けていきます。

  • 「私を買うつもりはありませんか?」
  • 「売るのは技術です」
  • 「セキュリティ対策担当という立場で分け前をいただきます」

開発者へと辿り着くため、ここが正念場。

漂う緊張感が、読んでる側にも伝わってきます。

がんばれ初春・・・・・・!

 

しかし、聞こえてきたのは がんっ!! という鈍い音。

初春が胸ぐらを捕まれて壁にたたきつけられた音。

そして、褐色金髪の女子高生から予想外のひと言が続きます。

「私はイグジットApp・・・・・・と呼ばれる健康管理ソフトウェアの開発者ではあるが」

 

(中略)

 

「私はそういうもうけ話が嫌いだからここまで足を運んできたんだ。末端で勝手に流通させている売人どもをこの手で叩き潰すために」

 

引用:とある科学の超電磁砲 (電撃文庫)

ん・・・・・・????????

 

と、疑念に思う暇も無く、遠くから複数の足音。

どうやら『イグジットApp』でもうけている輩(複数人)が、開発者を狙って、コチラにやってきているよう。

 

ひとまず移動しはじめる2人。

かたや、最強10代のミステリアス女子高生

かたや、スタンガン機能搭載の改造携帯電話をいじる初春飾利

勝負は、一瞬でした。

「えいっ」

 

「ぎゃんッッッ!!!!!!」

 

引用:とある科学の超電磁砲 (電撃文庫)

いえええええええい!!!

開発者、確保ぉおおおおおおお!!!!

(今ヤる必要はまったくなかったんだけどね!!!!)

あるいは学園都市の能力も

話を整理しよう!

  • 金髪褐色の女子高生、彼女の名前は甘蛇冴華あまへびさえか
  • イグジットAppは、自殺目的で開発したものではない。
  • 実際は、電極式の安眠効果のあるチェアを利用した『学習装置テスタメント』の開発が目的。
  • 脳のシナプスの配線を自分で選んで遮断する効能、これが本来の用途。
  • 脳の配線図の基幹構造そのものをリデザインすることで、能力を後付けで変える 試み。
  • 短期研究では火の能力を水の能力に変える系統変化。
  • 長期研究では状況に応じて能力を斬り蹴られる対応変化多重能力デュアルスキルの一種)にまで手を伸ばすつもりだった。
  • その失敗作のプログラムが流出してしまい、イグジットAppになった。

思ってたよりも、スゴいことしようとしていたぁ!!!!

もちろん机上の空論かもしれないけれど、能力を自由に変えることができるとすれば、それは学園都市において革命的だぞ・・・・・・!?

 

たしかに、園都市製の能力は、生まれつきの身体(脳の構造)によって種類が決定されているような。

例えば、全て同じ能力を持つクローンの『妹達シスターズ』。

例えば、死体を取り込むことで生前の能力を使用する『棺桶』。

例えば、他人の脳を取り込み能力を使用する『レディバード』。

これは、まさか実現可能・・・・・・なのか?!

 

そして、そんな本来の目的とはかけ離れたところで利用されることになってしまった『イグジットApp』。

問題は、現在流通してしまっているこのツールをどうやって潰すのか。

甘蛇冴華あまへびさえかによれば、イグジットAppはマッサージチェアに特殊なプログラムを差し込むことで、血行を操り酩酊状態を作り出す。

この『酔わせる機能』と『殺す機能』が2つあって成立するのが『イグジットApp』。

 

つまり、どちらかの機能を潰せれば、自殺は不可能。

そして、『酔わせる機能』はオンラインで配布されているプログラム。

すなわち!!

初春飾利の独壇場だぁ!!!

 

こういうときの初春飾利の頼もしさといったら!!!

もはや問題が解決したに等しい、と言っても過言ではない。

どんなに方法が困難であろうとも、だ!!

「します。人の命がかかっているんですもの、この私がやると言ったら必ずやり遂げてみせます。ですから早く地上へ・・・・・・ッ!!」

 

引用:とある科学の超電磁砲 (電撃文庫)

初春、かっこええええええええええ!!!!!

女子大生×女子高生×女子中学生

「・・・・・・やらせないわよ」

と、しかし突然に現れたのは、女子大生くらいの地味目な女性。

理解不能の恐ろしさを身にまとったその女性は、うっとりと笑っていた。

(あ、この子、メンヘラかもしれん。こわい・・・・・・。)

 

言動から判断するに、イグジットAppの注文者。

つまり、十中八九、自殺志願者。

そこで初春は説得を試みますが・・・・・・。

  • 「私は自分の手でたっくんと幸せになるの。だって完璧に自殺ができるツールをあの女に使わせれば、それってどれだけ状況が不自然であっても自殺という結論をもらえるって話じゃない?」(柔和な笑顔)
  • 「せっかく誰でも自然に自殺できるツールがあるのよ。なら殺さなきゃ損じゃない」(輝く双眸)
  • 「うふふ、だから大丈夫なの。あははえへへ、お幸せにって言えよ?」

 

こいつぁ、イカれてやがる・・・・・・!!!!

自殺志願者ではなく、それを使って人を殺そうとしていたとは。

人間の欲望には終わりがない。

まさにその通り・・・・・・。

 

そして、一見柔和で無害な女がここまで徹底的にぶっ壊れている理由とは。

・・・・・・ここでは言及しないでおこうかな!

それは邪悪な星々、強烈極まりない電磁波の瞬き。

人の精神を蝕む宇宙電波系、だからね。

あらゆる毒は使い方次第で薬に転じる

女子大生の刃を受けたのは初春ではなく、押しのけるように前に出た金髪褐色の女子高

頬には浅くない傷。

そして、したたっているのは、緑色の血

一滴、はねた血を浴びただけの女子大生は、しかし急激に体に異変が生じ始めます。

 

死毒生産スコーピオンニードル』。

己の血に必殺の意思を載せて対象に運ぶ。

それが、甘蛇冴華あまへびさえかの能力でした。

  • 分類的には読心能力の逆
  • 触れた物品から人の心へ強制的にイメージを流し込む
  • 死のイメージを固めるために『毒』を利用している。
  • 血の色は緑、青、赤、黒、金と変化する。
  • 自分で用意した毒素は手足のように操れる。

そして、決着。

強すぎる・・・・・・!!!

毒を生成するのではなく、イメージを流し込む能力

食蜂操祈あたりは、耐性があったり、むしろ使えたりもするんだろうか???

応用性も高そうだし、いろいろ気になるなコレ!!

 

さて、甘蛇冴華あまへびさえかはそこでもう一人、倒れている人物がいたことに気づきます。

初春飾利

一滴の血を浴びてしまったのは、もう一人いたのでした。

 

自分で作ったモノで人を不幸にしていく。

能力の毒しかり。

その能力をなくすために開発したイグジットAppしかり。

絶望し、慟哭する蛇。

 

辛い・・・・・・。

しかし、初春がここで終わるはずもなく。

  • 「大丈夫、です」
  • 「だって、あなたが治してくれるから・・・・・・」
  • 「もう十分に苦しんできたでしょう?」
  • 「この辺で逆転したってバチは当たらないはずです・・・・・・」

甘蛇冴華あまへびさえかの、克服すべき時がきた。(号泣)

まとめ

というわけで、以上『第三章 初春飾利もマジメに仕事する』の感想でした!!

 

今回は、これまでの第一章や第二章とは打って変わってのシリアスモード。

落差が激しすぎて、耳がキーンとなりそうです!

 

読んでいる最中は、『物の使い方』という言葉を強く意識させられましたね。

包丁、車、携帯電話。

公園の遊具、缶詰の蓋、消化器、救命道具。

そして、薬や健康器具。

あるいは、学園都市の研究成果や、能力そのもの。

・・・・・・なかなか考えさせられるところです。

 

そして印象的だったのは、やはり主人公の『初春飾利』!!!!

小動物系少女のかっこいいところ、存分に見させて貰いました!

いやぁ、満足!!

 

次は第四章になるわけですが・・・・・・。

まだ半分も読み終えていないってマジ!?

既にかなりの満足感なんだけど、豪華すぎん!?

 

といったところで、今回はこの辺で。

第四章の感想は、果たしていつになるのかな・・・・・・?

 

以上、みたか・すりーばーど(@zombie_cat_cut )でした!

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なお、本ブログに掲載されている全てのことは、実際の宗教、魔術などとは、一切関係ありませんのでご注意くでさい。