Zombie Cat Cut

sky depth

[とあるシリーズ/感想/考察/まとめ/ネタバレ注意]

MENU

【原作:禁書目録】旧約2巻 竜王の顎(ドラゴンストライク)が初登場!【感想(ネタバレ注意)】

こんにちは。みたか・すりーばーど(@zombie_cat_cut)です。

漫画『禁書目録』を読み返してたついでに、原作2巻を読み終えたので、感想を少し書こうかと思います! #おうち時間

気になった方は是非買って読んでみてくださいね。

『とある』シリーズの原作、漫画、アニメ全てのネタバレが含まれますので、ご注意ください!

とある魔術の禁書目録 とは

鎌池和馬のデビュー作で、「科学サイド」と「魔術サイド」が混在・対立する世界観を描いた作品。2020年2月現在、電撃文庫KADOKAWA)より、既刊49巻(本編48巻、短編集1巻)が刊行されています。

現在、原作の最新刊はこちらの創約 とある魔術の禁書目録 (電撃文庫)です。

とあるシリーズ初見の人でも楽しめる内容になってますよ!

そして、旧約2巻はこちら!

 

各章のタイトル

序 章 相変わらずな日々 The_Beginning_of_The_End.

第一章 ガラスの要塞 The_Tower_of_BABEL.

第二章 魔女狩りは炎と共に By_The_Holy_Rood…

第三章 主は閉じた世界の神のごとく DEUS_EX_MACHINA.

第四章 殺しの七並べ Deadly_Sins.

終 章 侵蝕のディープブラッド Devil_or_God.

バベルの棟

バベルの塔」は、人類が塔をつくり神に挑戦しようとしたが、神は人々の言語を乱してやめさせたという旧約聖書の「創世記」11章にあらわれる物語。

自分が簡単に調べたかぎりだと、神と等しくなろうとする人間の罪を描いたとする解釈や、人類の科学技術の過信への神の戒めという解釈もあるそうです。

そうすると、第一章のタイトルは、学園都市の統括理事長が住まう「窓のないビル」を指しているのかもしれませんね。

デウスエクスマキナ

デウスエクスマキナは、「機械仕掛けから出てくる神」、あるいは「機械仕掛けの神」などと訳されるそうです。

古代ギリシアの演劇において、劇の内容が錯綜してもつれた糸のように解決困難な局面に陥った時、絶対的な力を持つ存在(神)が現れ、混乱した状況に一石を投じて解決に導き、物語を収束させるという手法を指した。

引用:デウス・エクス・マキナ - Wikipedia

作中でいう機械仕掛けの神とは誰なのか・・・。

この3章では、たしかに姫神の目的が判明したり、アウレオルスが登場したり、場面の転換した章といえますが、神といえるほどの登場人物がいたのかは判然としません。

とあるシリーズのタイトルの考察は本当に難しい・・・。

不幸の避雷針

しかしこれが上条当麻の日常なのだった。何せ『アイツを側に置いとけば、不幸が全部あっちに行く』という避雷針ばりの扱いで重宝されるほどの男である。

引用:とある魔術の禁書目録(2) (電撃文庫)

記憶を失ってからまだ間もないにもかかわらず、自身の不幸体質に気づく、上条さん。日常的に避雷針みたいな扱いを受けているんですね。笑

インデックス曰く、 不幸体質の原因は幻想殺しにあるとのこと。

しかし、こちらの記事で検討した通り、理屈は少し違うのかも?

「───さて。吸血殺しが吸血鬼の存在を証明したと言うならば、あの幻想殺しは一体何を証明してくれるのだか、ね」

引用:とある魔術の禁書目録(2) (電撃文庫)

これは、アレイスターの発言。幻想殺しと吸血殺しが対比されてますね!

幻想殺しは異能の力を打ち消すものなので、当然、異能の力の存在を証明しているはず。つまり、未登場の「原石」のことかな??

一方、こちらは姫神秋沙が自身の吸血殺しについて語った言葉です。

「……。私の血は。ソレを倒すのみならず。甘い匂いでソレを招き寄せる。招き。集め。殺す。まるで極彩色の食虫植物のような一連の役割が。私の本質」

引用:とある魔術の禁書目録(2) (電撃文庫)

殺すだけでなく、おびき寄せる。この機能が幻想殺しにもあるとしたら、幻想殺し異能の力を集めて殺すのが本質ということに。

不幸の避雷針というのは、幻想殺しが異能の力によって生じる「不幸」を集めているとも考えられますね!

ただし、もしそうであれば、幻想殺し上条当麻に集めた不幸を殺し切れていないことになりますが!

能力と脳

……まったく、一度発現した能力を別のモノに変更する事など脳を移植しても不可能だというのにな

引用:とある魔術の禁書目録(2) (電撃文庫)

能力は霊魂と呼ぶべき何かが宿った肉体そのものに宿る(参考)ことと併せて考えると、能力の基礎となる『自分だけの現実』が宿っているのは、脳ではなく、魂・・・?

脳を移植した場合、その人が別人になるのかどうかもよくわからないので、ここから考察するのは難しい・・・。

錬金術とSYSTEM

『セフィロトの樹』っていうのは神様、天使、人間などの『魂の位』を記した身分階級表さ。簡単に言えば、人間は修行すればここまで昇れる、けれどここから先に人間は踏み込んじゃいけないよ、という感じだね」

「……で、人けなしておいて何が言いてーんだよ?」

「傷ついてるかい? 僕が言いたいのはね、人間には、どれだけ努力しても辿り着けない高みがある、という事さ。それでも上に昇りたいのが人間だ。辿り着きたいと思うからこそ魔術師だ。なら、どうすれば良いか」

引用:とある魔術の禁書目録(2) (電撃文庫)

セフィロトの樹について、ステイルが説明してくれていますね。

また、あとがきでは、実在するアルス=マグナとは『人間とは「未完成」な神様である。つまり、人間が修行して「完成」すれば神様になることができる』と説明されています。

これらは、学園都市の目的である「神ならぬ身にて天上の意思に辿り着くもの(SYSTEM)」と明らかに関連してそうですね!

神様になったらどうなるのかはわかりませんが・・・。

樹形図の設計者?

錬金術の目標については、このように説明されていました。

「世界の法則を全て理解すれば、頭の中でそれを完全にシミュレートする事ができる。もちろん、膨大な『法則』の一つでも間違っていれば、それだけで頭の中の世界は歪になるけどね」

引用:とある魔術の禁書目録(2) (電撃文庫)

これを科学的に実現してしまったのが、樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)ということかな?

これと似た概念として、は『ラプラスの悪魔』というものがあるようです。

ラプラスという人は、「世界に存在する全物質の位置と運動量を知ることができるような知性(悪魔)が存在すると仮定すれば、その存在は、古典物理学を用いれば、これらの原子の時間発展を計算することができるだろうから、その先の世界がどのようになるかを完全に知ることができるだろう」、と主張したわけですね。

もっとも、量子力学によって、原子の位置と運動量の両方を同時に知ることは原理的に不可能である事が明らかになったため、ラプラスの悪魔は完全に否定されたようです(参考:ラプラスの悪魔 - Wikipedia)。

自分もあんまり理解はしていないんですが、樹形図の設計者はリアルでは実現不可能のようですね~。

インデックスのパートナー

  • 今年 :上条当麻
  • 1年前:??
  • 2年前:ステイル=マグヌス
  • 3年前:アウレオルス=イザード

インデックスは、1年前に気が付いたら日本にいたとのこと(参照)ですが、この巻でも1年前のパートナーについては触れられませんでした。

意図的に隠しているのかな? てっきり、ステイルが最初かと思っていましたが、違ったようです!

気付いたら日本にいたということは、1年前も日本のどこかで記憶喪失の術式を受けたはず。ということは、そのときからステイルはずっと日本にいるということなのか?

幻想殺し

その、極めて稀有であるはずの幻想殺しを、けれどアレイスターはぞんざいに扱う。

まるで道を行く聖人に数々の試練を与えて鍛え上げるように。

熱した鋼に重たい槌を打ち付け真の一刀を鍛え上げるように。

「……、」

そして何より。あの少年の側にいる一〇万三〇〇〇冊はタブーにはならないのか?

引用:とある魔術の禁書目録(2) (電撃文庫)

この文からすると、アレイスターが『幻想殺し』を鍛え上げようとしていることがわかります。

インデックス上条さんの側にいることを許容しているのは、そのためということ??

そうなると、インデックスを日本に招いたのはアレイスターということになりそうですね!

ちなみに、インデックス曰く、幻想殺しの効果は『調和の取れた破壊』とのこと。

これが、オティヌスのパナケア仮説につながっているのかもしれませんね!

竜王の顎

客観

大きさにして二メートルを超すほどの、獰猛にして凶暴、それ以前に伝説の中でしか見る事のできないような────巨大に強大な、竜王の顎。

見えないはずの透明な顎は血に染まり、少年はそれがまるで己の腕であるかのように、ノコギリのような牙がズラリと並ぶ口をゆっくりと広げた。

まるで、それが右腕の中に詰まっていたモノの正体だと言わんばかりに。

牙の一本が空気に触れる。

特別大きな変化があった訳ではない。だが、見えない部分が確実に変質した。広大な空間に満たされていた錬金術師の気配が消える。まるで、主導権を強引に変更されたように。

引用:とある魔術の禁書目録(2) (電撃文庫)

竜王の顎

引用:とある魔術の禁書目録2巻

ここで初めて登場した『竜王の顎』。最初は、アウレオルスの不安と想像によって生じたものかと思われていましたが、旧約22巻上条さん自身の力だと判明しました。

竜王の顎の出現後、ステイルに対するアウレオルスの『弾けよ』という命令が、打ち消されたかのように、血肉が一点に集まっていました。

このことから、竜王の顎も、幻想殺しと同様、異能の力を打ち消すような効果があると考えられますね!

戦闘後、アウレオルスは精神を破壊され、記憶を失くしました。これは、アウレオルス竜王の顎を精神的なものだと想像したからだと、ステイルは説明していましたが、はたして・・・。

その後に登場する竜王の顎は、物理的な攻撃力を有しているので、このときは竜王の顎の力がまだ成長していなかったのかもしれませんね。

主観

「テメェ。まさか右腕をぶち切った程度で、俺の幻想殺しを潰せるとか思ってたんじゃねえだろうなァ?」

引用:とある魔術の禁書目録(2) (電撃文庫)

上条さんは、腕を切断されてからの事はあまり覚えておらず、『とにかく演技しなければ』とは思っていたものの、実際には激痛とショックで頭が飛んでいたとのこと。

しかし、右腕が切断されててその演技ができるのは、普通じゃない・・・。

このような発言をするということは、やっぱり記憶喪失前の上条さんは、竜王の顎について知っていたのかな??

ただ、エピソード記憶しか喪失していないはずなので、竜王の顎に関する知識については失っていないはず。

ということは、記憶喪失の有無にかかわらず、無意識的に竜王の顎を使っていたということ??

しかも、腕は一日程度で元の通りに繫がってしまったようです。

まあ、これは学園都市の技術あってのことかもしれないですが、お医者さんもびっくりしていたので、上条さんの特異体質なのか・・・。 

まとめ

はい。感想なのか?という疑問もあるかと思いますが、今回はこんな感じで!

以上、みたか・すりーばーど@zombie_cat_cutでした。

なお、本ブログに掲載されている全てのことは、実際の宗教、魔術などとは、一切関係ありませんのでご注意くでさい。