こんにちは!
みたか・すりーばーど(@zombie_cat_cut)です。
今回は、新約 とある魔術の禁書目録(22) リバース (電撃文庫)で登場した『神浄の討魔』に関する情報をまとめて詳しく解説していきますよー!
『とある』シリーズの原作、漫画、アニメ全てのネタバレが含まれますので、ご注意ください!
とある魔術の禁書目録 とは
鎌池和馬のデビュー作で、「科学サイド」と「魔術サイド」が混在・対立する世界観を描いた作品。2020年2月現在、電撃文庫(KADOKAWA)より、既刊49巻(本編48巻、短編集1巻)が刊行されています。
現在の最新刊はこちらの創約 とある魔術の禁書目録 (電撃文庫)です。
とあるシリーズ初見の人でも楽しめる内容になってますよ!
漫画版の最新刊はこちらのとある魔術の禁書目録(23) (ガンガンコミックス)です。あわせてどうぞ!
そして、『神浄の討魔』が登場する新約22巻リバースはこちらからどうぞ!
22巻リバースでの情報まとめ
特徴
『神浄の討魔』
『神浄の討魔』出現中の上条当麻
『神浄の討魔』の正体
- 蒼ざめたプラチナの輝きを放つ三角柱が、『神浄の討魔』の頭と重なって、上条当麻と同じ姿の少年が現れた
- 『神浄の討魔』の本質はただの能力(量子を歪めるモノ)
- 上条当麻の「右手をちゃんと使っていれば命をあきらめる必要なんかなかった」という未練・祈りにより、『神浄の討魔』の主観(人格)が生まれた
- クロウリーによる右手切断→回復魔術により『右手の力がない状態が正しいという状態での回復、頭のネットワークを再構築』されてしまった
- ダイアン=フォーチュン「個人の癖を完全に網羅した人間の設計図にある種の力を注げば、実際に人間のように振る舞う」
- 上条当麻の能力は、「カラフルな外殻を操れる」程度の正体ではない
- 上条当麻の右手=パナケア(万能薬)仮説は不十分
- 『神浄の討魔』=竜、財宝の番人。善悪の二元論を丸ごと横断する存在。
- 幻想殺しに抑え込まれていた他の何か
最後の言葉
「そうか。だからアレは、お前を選んで・・・・・・外から飛来し・・・・・・」
「アレ」=幻想殺しかな??
この書きぶりからすると、『神浄の討魔』は生まれながらに上条当麻に宿っていたように思えますね。
『神浄の討魔』=上条当麻の生まれながらの能力(量子を歪めるモノ)
幻想殺し=外から飛来したもの?
ここから が考察!!
『神浄の討魔』が出現した原因
アレイスターがコロンゾンに肉塊にされた上条さんを助かるにあたり、右手を切断したうえで回復魔術を施したことで、『右手の力』がない状態が正しいという状態での回復、頭のネットワークを再構築することになってしまいました。
そして、残された『右手の力』と失われた『記憶』が結びついたものが『神浄の討魔』のようです。
『神浄の討魔』が出現した原理
『身体』=AIM拡散力場の集合体
ダイアン=フォーチュンは、「個人の癖を完全に網羅した人間の設計図にある種の力を注げば、実際に人間のように振る舞う」と言っています。
また、『三角柱』がみられたことから、『神浄の討魔』はAIM拡散力場が束ねられて発生したものと考えられます!
つまり、『神浄の討魔』の身体はAIM拡散力場で構成されているということですね。
参考➤➤【とある魔術の禁書目録】幻想猛獣、風斬氷華、エイワス、『神浄』に共通する三角柱からわかること【考察】 - sky depth
ダイアン=フォーチュンとアンナ=シュプレンゲルの話を総合して考えると、
- 『人間の設計図』=上条当麻の失われた『記憶』
- 『ある種の力』=『右手の力』により束ねられた『AIM拡散力場』
と解釈できそうです!
AIM拡散力場と幻想殺しの矛盾
右手に幻想殺しを持っている『神浄の討魔』が、AIM拡散力場の集合体であるというのは、矛盾しているようにも思えます。
これに関しては、もう推測(妄想)でしかないんですが、幻想殺しで打ち消しきれないほどの密度のAIM拡散力場だったんじゃないかな、と。
つまり、出力不足!
幻想殺しには、単位時間あたりに処理できる異能の種類・個数・量に限界があります。
『神浄の討魔』が徐々に崩壊していきそうだったのは、幻想殺しが少しずつAIM拡散力場を打ち消し続けていた影響だと思うんですよね!
時計の秒針のように空間へ音を刻み付けようとするショッキングピンクとエメラルドの亀裂を、強引に押し留める。今はまだ、大丈夫。こいつがめくれ上がる心配はない。
『神浄の討魔』が主観(自我)を持つ理由
「俺は望まれてここにいる。だからこんな形になった。祈っただろ、上条当麻。取り留めがないと分かっていても、あの戦争のどこかで。もっとスマートに幻想殺しを扱えたら、なくした記憶のどこかにそんな操縦方法は埋もれていなかったか。お前がそんな未練を持たなければ!! 俺はなくした記憶を頼りに上条当麻と成り代わって、もっとスマートに振る舞おうだなんて馬鹿げた事を考える必要さえなかった!!!!!!」
「本質はただの能力、量子を歪めるモノだ。それ自体には何もない。『俺』なんていう主観自体も、どんな逆境も乗り越える人格も足りない部分を補う記憶も。そうであってほしいとすがらなけりゃ、こんなオプションはつかなかった」
このような文章からすると、「右手をちゃんと使っていれば命をあきらめる必要なんかなかった」という上条当麻の未練・祈りにより、『神浄の討魔』の主観(人格・自我)が生まれたと解釈できるかと思います。
つまり、『右手の力』に束ねられたAIM拡散力場と『記憶』が結び付いて主観が生まれたのは、上条当麻の『祈り』によるものだった、といえます。
『願い』や『祈り』にの力については、こちらの記事で解説していますよ~。
➤➤【とある魔術の禁書目録】幻想殺し・理想送り・鳴護アリサを生んだ”願いの力”【解説】 - sky depth
上条当麻の失われた記憶は、どこから持ってきたのか
上条当麻の失われた記憶は、上条当麻自身の脳には残っていません。その失われた『記憶』は、どこから生じたものなんでしょうか。
比較検討のため、まずは人の形をなす『原典』ダイアン=フォーチュンについてみてみましょう!
コロンゾンが、ダイアン=フォーチュンを助けようとする浜面に説明した内容がこちら。
貴様が後生大事に抱えたるタロットカードは七八枚一揃いで人体を表現している。それだけでは『人類』という漠然とした枠組みに過ぎぬが、個人としての癖や特徴を注入したる事できちんとした我を持った存在に色づけされていきたるのよ。……ま、平たく言えばレコードの溝みたいなものかね。
(中略)
占い師の道具はおしなべてそういうものだ。水晶球とて新品のままでは使い物にならん。あれは術者自身が手をかざして何度も何度も覗き込み、磨き上げ、寝食を共にしたる内に微細な傷や曇りが蓄積されていきて『自分の内面との対話』を容易にするためのキットなの。タロットもそう。伏せてしまえば条件は同じ? いやいやまさか。長い間使いたれば折り目や擦り切れが生じ、均等にシャッフルしたるようでもカードのヒキにわずかな偏りは生じたるものよ。タロットは、新品のままでは意味がない。個々の都合や事情を一つ一つ当てはめていきたる事によって、その当人にとって最適の答えを出してくれる『対話の相手』となるのよ」
引用:新約 とある魔術の禁書目録(21) (電撃文庫)(太字は、筆者による。)
また、浜面仕上が為したことは、作中でこのように表現されています。
カード表面の微細な傷や汚れを読み、元の人を取り戻す試みだ。
つまり、ダイアン=フォーチュンの場合は、個人としての癖や特徴を注入された78枚のタロットカード(『人間の設計図』)に、地脈・龍脈の力(『別種の力』)が注ぎ込まれることで成り立っている、ということですね。
蓄音機は、声の振動を物理的な溝の凹凸ないし左右への揺れとして記録したレコードから、振動を取り出し拡大して、音声を再生する装置。
簡単にいうと、情報を『傷』としてレコードに記録し、その『傷』から情報を読み出せる、ということ。(なお、あくまでも個人的解釈なので注意。)
逆にいえば。個人としての癖や特徴(これは、記憶とも言い換えられる。)は、『傷』としてその個人に記録されている(残っている)と考えられます。
その『傷』が、魂に刻まれたものなのか、肉体に刻まれたものなのか、はたまた『能力』に刻まれたものなのかはわかりませんが、上条当麻の失われた『記憶』は、そのような『傷』から読み取ったもの、と考えられますね!
『神浄の討魔』と上条当麻の色
これに関しては、上条当麻=ハディート説の観点からの説明がなかなか説得的で有力な説かなと、個人的には思っていますので、ご紹介させて頂きますね!
また、〈AL〉2章50節にはこうある。
50. Blue am I and gold in the light of my bride: but the red gleam is in my eyes; & my spangles are purple & green.
50. 己は青く,わが花嫁の光の中にあっては金色だ。そしてわが眼には赤色がひらめき、わがスパンコールは紫と緑。この色は上記新約22巻リバースにおける、ドラゴンの色に対応していると見られる。実際、法の書の表紙には新約リバースのドラゴンと全く同じ彩色が採用されている。
引用:竜王の顎 (どらごんすとらいく)とは【ピクシブ百科事典】
(色は筆者による。)
『神浄の討魔』の能力
上条当麻は、ドラゴン化の能力を使用していたのに対し、『神浄の討魔』は、幻想殺しに加えて、ドラゴン化の能力を使用していました。
右手に幻想殺しを持つ『神浄の討魔』が何故、ドラゴン化の能力を使用できたのか
これは、AIM拡散力場の集合体である『神浄の討魔』が、幻想殺しを右手に宿すことができた理由(妄想)と一致すると思われます。
つまり、『神浄の討魔』自体が幻想殺しで打ち消しきれないほどの密度のAIM拡散力場の集合体であり、徐々に打ち消すしかできていない状態だったので、ドラゴン化も打ち消せなかった、というわけです。
上条当麻のドラゴン化が『神浄の討魔』の幻想殺しにより打ち消された理由
一方で、上条当麻のドラゴン化は幻想殺しで打ち消されていましたね。
これに関して、『神浄の討魔』にごっそり持っていかれて上条当麻は絞りかす、と作中で表現されていました。
すなわち、上条当麻に残されたのは、たんぱく質で構成される『肉体』と『ドラゴン化の能力』のみで、あとは『神浄の討魔』に全て持っていかれた、というわけですね。
したがって、上条当麻のドラゴン化の能力は幻想殺しで打ち消せる程度の出力しかなかった、と考えるのが妥当かなと思います。
まとめ
ここまで長々と書きましたが、まだ
- 『神浄の討魔』の本質(=能力であり、量子を歪めるモノ)がどんな力なのか
- 『記憶』は何の『傷』から読み取ったものなのか
- 『神浄の討魔』の最後の言葉の意味
等については考察できていません!
しかし、思っていた以上に長くなってしまいましたので、今回はここまでにしたいと思います。
残った分については、また別の記事で書くということで・・・。
以上、みたか・すりーばーど(@zombie_cat_cut )でした。
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なお、本ブログに掲載されている全てのことは、実際の宗教、魔術などとは、一切関係ありませんのでご注意くでさい。