【考察】創約9巻の『竜王』は、従来のものと同じもの？【とある魔術の禁書目録/インデックス】

どうも、みたか・すりーばーど（@zombie_cat_cut）です！

創約9巻、もう読みました！？

いやー大活躍だったよね！！

『ドラゴン』さん！！！

または『神浄の討魔』だったり。

または『竜王の顎』だったり。

読者からは『中条さん』とか言われたり。

当ブログでも、今までに結構な数の記事を書いてきましたこのテーマ。

（上に行くほど新しい記事です。）

並べてみると、けっこう多い！

主人公の根幹に関わるテーマですし、当たり前といえばそうなんですが。

創約9巻も発売されましたし、ここいらで、もういちど考えてみようかと！

というわけで、今回のテーマはこちら。

創約9巻の『竜王』は、『竜王の顎（ドラゴンストライク）』と同じもの？

それでは、さっそく考えていきましょう！

以下、『とある』シリーズの原作、漫画、アニメ全てのネタバレが含まれますので、ご注意ください！

既刊情報
『竜王』と『竜王の顎』の同一性
『竜王の顎』から『竜王』になった理由・原因
まとめ

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『竜王』と『竜王の顎』の同一性

このテーマを選んだ理由

なぜ今回のテーマが「創約9巻の『竜王』は、『竜王の顎ドラゴンストライク』と同じもの？」なのかというと･･････。

創約9巻では『ドラゴンストライク』という言葉が一切使われていないんですよね！

竜王という言葉が唯一使われたこの部分（↓）も、ルビは振られていませんでした。

ゴッ‼︎　と上条当麻は無造作に竜王の顎を正面のＣＲＣに突き込む。

引用：創約とある魔術の禁書目録(9) (電撃文庫)

なので、まずは創約9巻に登場したドラゴン（以下、『竜王』と呼びます。）が『竜王の顎（ドラゴンストライク）』と同一の存在であることを確認しておきましょう。

上条当麻の右腕にはいくつ能力があるのか？

まず最初に語らなければならないのが、これ。

以前、こちら↓の記事にて多少解説しましたね。

（▶【考察初心者】入門編：上条当麻の右手の中にはいくつ能力があるの？？）

上条当麻の右腕には、幻想殺し（イマジンブレイカーという力があるのは自他共に認めるところかと思います。

ただ、それ以外にも何か隠された力があることが判明していますよね。

その際の描写がこちらです！

大きさにして二メートルを超すほどの、獰猛にして凶暴、それ以前に伝説の中でしか見る事のできないような────巨大に強大な、竜王の顎。

見えないはずの透明な顎は血に染まり、少年はそれがまるで己の腕であるかのように、ノコギリのような牙がズラリと並ぶ口をゆっくりと広げた。

まるで、それが右腕の中に詰まっていたモノの正体だと言わんばかりに。

引用：とある魔術の禁書目録(2) (電撃文庫)

当初はアウレオルス＝イザードさんの妄想かと思われた『竜王の顎（ドラゴンストライク）』。

それが上条当麻の隠された力だと判明したのが、フィアンマと戦った際のことです。

）

ボンッッッ!!!!!!　と。

上条当麻は、自らの力で『見えない何か』を握り潰す。

棒立ちの上条の肩口に集約しつつあった莫大な力を、さらにその上から現れた別の力が巨大な口のように開き、丸ごと飲み込んでしまったのだ。まるで、咀嚼するかのように。肩口付近の空気は、砂糖水のように揺らいでいった。

引用：とある魔術の禁書目録(22) (電撃文庫)（色は筆者による。）

初見の際はちんぷんかんぷんだったこの描写も、今は少し理解できるようになってきた気もしますね。

つまり、上条当麻の右腕には、『莫大な力』を咀嚼し丸ごと飲み込むような『自らの力』があったわけです。

「巨大な口のように開き、丸ごと飲み込んでしまったのだ。まるで、咀嚼するかのように」と表現されていることからすると･･････。

『自らの力』＝『別の力』＝『竜王の顎（ドラゴンストライク）』の可能性が高そうですよね。

『莫大な力』がなんなのかについては明らかではないので、今はひとまず置いておきましょう。

『八匹の竜』（とある科学の超電磁砲）

竜といえば、『とある科学の超電磁砲』大覇星祭編（超電磁砲10巻）では、『八匹の竜』が上条当麻の右腕から顕現していました。

（参照▶【まとめ】アニメレールガンで登場した竜王の顎『８匹』の属性や能力が判明！！）

これは、創約9巻でも言及されていますので、実際にあったこととして良いと思います。

既に前例がある。

死を招くほどの大量出血と引き換えに雷の神と化した少女からあらゆる力を奪ったという事実が。

引用：創約とある魔術の禁書目録(9) (電撃文庫)

「前例」という言葉を使っている以上、このときの『八匹の竜』と『竜王』（創約9巻）は同一の存在であることがわかります。

さらに、この『八匹の竜』と『竜王の顎ドラゴンストライク』の関係ですが、

『竜』が食べたものを取り込み力を奪う。

という共通点があります。

なぜか八匹登場しちゃっているものの、こういった共通点があるので、同一のものとして良さそうです。

そもそも、『とある科学の超電磁砲Ｔ』14話のタイトルが『竜王の顎（ドラゴンストライク）』ですしね！

結論と、『竜』の共通点

というわけで、以上をまとめると。

『竜王の顎ドラゴンストライク』（旧約2巻）
『自らの力』（旧約22巻）
『八匹の竜』（超電磁砲10巻）
『竜王』（創約9巻）

これら全ては同じものということになりますね！

その共通する特徴は、①右腕がなくなると、②竜が出現し、③力を喰らって奪うという３点です。

『竜王の顎』から『竜王』になった理由・原因

なぜ『竜王の顎』と表現されなかったのか？

では、創約9巻に登場した『竜王』が『竜王の顎ドラゴンストライク』と表現されなかった理由はなんでしょうか。

これは、単純にもう『顎』だけじゃないから。

だと思います！！

イラストを見た感じ、もう足とか尻尾まで顕現しちゃってますからね。

考えてみれば当たり前。

ただ、これだけでは考察とは言えないので、もう少し考えてみましょう。

上条当麻の右腕は、『竜王の顎ドラゴンストライク』から『竜王』に進化した。

その理由や原因について考えてみましょう。

『力を喰らって奪う』という竜の能力

考えられるとすれば、やはり『竜』が様々な力を取り込んできたからでしょうか。

初めて登場したアウレオルス＝イザード戦
「雷の神と化した少女からあらゆる力を奪った」御坂美琴(Phase5.3)戦
『莫大な力』を咀嚼し丸ごと飲み込んだフィアンマ戦
大型電子炉を喰らって放ったＣＲＣ戦

イラストのあるシーンだけを比較すると･･････。

アウレオルス戦＜御坂美琴(Phase5.3)戦＜ＣＲＣ戦

という順番で、『竜』が大きくなっていってますよね！

（御坂美琴(Phase5.3)戦での残りの七匹は、いったん置いておきます。）

上条当麻の右腕の中身が変質していることについては、上里翔流との戦闘後にも言及されていました。

上条当麻「以前とは違うモノではないか」
上里翔流「上条当麻は幻想殺しの保有者ってだけじゃない」

実際に竜が出現したという描写はないですが、『幻想殺し』が吹き飛ばされたらしいことは判明しています。

アレイスターの『計画』

さらに、アレイスターは上条当麻の右腕の成長を促しているようなことが示唆されています。

例えば、こちらとか。

その、極めて稀有であるはずの幻想殺しを、けれどアレイスターはぞんざいに扱う。

まるで道を行く聖人に数々の試練を与えて鍛え上げるように。

熟した鋼に重たい槌を打ち付け真の一刀を鍛え上げるように。

引用：とある魔術の禁書目録(2) (電撃文庫)

例えば、こちらとか。

（鍵となる幻想殺しの成長は未だに不安定。これも果たして使えるかどうか）

引用：とある魔術の禁書目録(10) (電撃文庫)

例えば、こちらとか。

「君のやろうとしていた事は、基幹となっていたフォーマットそのものが古すぎたという事を除けば、私のプランと似通っていた。異形の力で満たされた神殿を用意し、その中で右腕の力を精錬し、その力でもって位相そのものの厚みを再調整し、結果として世界を変ずる思想。学園都市というある種の力を封入された小世界とどう違う？　君は自らの行動を別の視点で捉え直すだけで良い。それだけで、あの力の本質を理解できていたはずだ。･･････もっとも、それが成功できていれば、君は私よりも一足早く目的を達していたかもしれないな」

引用：とある魔術の禁書目録(22) (電撃文庫)

そして、こちらとか。

結局は破綻してしまったモノを思い浮かべる。だからこそ、今こうして暴走しているのか。そもそも学園都市統括理事長アレイスターが多大なる犠牲を払ってでも勧めてきた大仰な『計画』。そいつをフルに使って本当に育てたかったモノは、

「幻想殺し、じゃなかったのか？」

「そんな安い言葉で説明できるだなんて思ってんじゃねえよ、クズ」

引用：新約とある魔術の禁書目録(22) リバース (電撃文庫)

こうやってみると、最初期から念入りに伏線が張られていたのがわかりますね。

アレイスターが育てたかったもの。

それが『竜王の顎ドラゴンストライク』なのであれば、もはやＣＲＣを倒すまでに成長した『竜王』の姿は、当然の結果なのかもしれません。